

お米の豆知識
美味しい白米・玄米の炊き方
【白米】
①お米の計量をしっかり行う!
※計量カップで擦り切りいっぱい
※お米を炊く際、柔らかすぎる・硬くなりすぎるのを防ぐため
〇良い例

✕悪い例

②最初に洗米をする時はミネラルウォーター(又は浄水器の水)を使う!
※研ぎ始めは乾燥しているお米が水分をどんどん吸収する為、水道水よりミネラルウォーターがおすすめ
※2回目以降は水道水でもOK
③研ぎ始めの水は、5回ほど研ぎすぐに捨てる!
※糠(ヌカ)臭さがお米に染みつくことを防ぐため
※手の形はボールを握るような形

④水を切った状態で20回ほど研いだ後、2回水ですすぐ!
※米同士の摩擦で汚れた糠を落とすため
※昔と違い今は精米技術が向上しており残存する糠が多くない為、ゴシゴシと強く研がず優しく行う

最初は覚えることが
多いけど、慣れれば簡単よ!
⑤再び水を切った状態で10回ほど研ぎ、水ですすぐ!
※水が透明になるまで行う必要はない。すすぎ過ぎはお米の美味しさ、栄養までなくなってしまう
うっすら濁りがある程度で問題ありません

⑥夏場は30~60分、冬場は120分ほどお米を浸漬(しんせき)する!
※浸漬を行うと、お米の中心部分まで水が浸透し、粘りがありモッチリした美味しいお米になりま
す。反対に、お米を研いだ後すぐ炊くとお米の表面だけが糊化(こか)してしまい、芯まで熱が届
かないため、芯が残るごはんになりやすいです
⑦炊飯ボタンを押す!
⑧むらしを行う!
※加熱終了後のお米の膨潤率と、米粒中の水分を均等に行き渡らせるため
※むらしを行わないと芯の固いごはんになり、むらしを行いすぎると軟らかくダンゴ状になりほぐれ
にくくなる
⑨ほぐしを行う!
※ほぐしを行うことで、余分な水分が飛散しご飯の表面が冷やされ収縮する。
そうすることで旨味も増して、食感となる
※ほぐしのタイミングを逸すると不必要な水分が水滴になり、お米の表面を崩し
食感が落ちる
【玄米】
①白米と同じ工程の①〜③を行う!
(注)長々と説明をしてきましたが、現在の炊飯器は技術の進歩により、ほとんどの炊飯器で「浸漬工程」
から「むらし工程」まで自動で行われます。なので炊飯する前に浸漬を行ったり、炊き上がりの音が
なった後にさらにむらしを行う必要はありません。お米の計量、洗米、ほぐしの工程をしっかり行う
ようにしましょう。

②水を切った状態で、両手を使い玄米同士を擦り合わせるように研ぐ!
※できるだけ水が透明になるまで行う
※白米とは違いここでしっかり研ぐことで表面を覆っている糠の部分に
傷がついて吸水しやすくなり、炊き上がりがふっくらする効果があります
③8時間以上浸漬する!
※雑菌の繁殖を防ぐために、冷蔵庫の中で浸水させる
※玄米の糠層は硬く、食物繊維が吸水を妨げる為、浸漬時間をたっぷりとる必要があります
時間が短いと芯が残ったり、ボソボソ感が出ます
④最後に水気を切り、炊飯器にお米、水、塩を入れる!
※水分量は内釜に記載されている目盛りまで水を入れる
又は、お米1合(150g)に対して、2倍の重量(300g)の水を入れる
※塩の量はお米1合に対して、ひとつまみ入れる
※塩を入れることにより、玄米の苦味を和らげ、水分の吸収を促進し、お米が柔らかくなる

手間はかかってしまうけど、この工程を行えば栄養満点で美味しい玄米が食べれるわ!
⑤白米と同じ工程の⑦~⑨を行う!
※炊飯器の種類によっては、玄米モードがある製品があります。炊飯器の説明書に従って
行ってください
お米の保存方法
【お米の保存場所の条件】
①密閉容器に保存
②直射日光の当たらない冷暗所
③高温多湿を避ける

賞味期限はないけれど、
時間経過とともに味は劣化してしまうわ
お米は野菜と同じ生鮮食品として扱うことがお勧めね
◎密閉容器(チャック付きポリ袋・ペットボトル等)に移し替え冷蔵庫の野菜室で保存がベスト!
※購入時にお米が入っていた袋は、目に見えない小さな穴が空いているので、そこから空気が入り、
乾燥や臭い移りの原因となります。
※保存に最適な温度は10〜15度ほど
※18度以上・多湿の場所で保存をするとカビ、米食い虫の発生の原因となります。
◎野菜室でのスペースを確保出来ない際は、涼しい場所で湿度が低く直射日光の当たらない冷暗所
がベスト!
玄米・白米・無洗米の違いとは?
お米と言うと、
白いお米をイメージされるかと思いますが、お米にはいくつかの種類がございます。
【玄米】
稲穂に付いているお米は黄色い殻で包まれており、この殻を「籾(もみ)」と言います。この籾殻を取り除き、取出したお米のことをを「玄米」と言います。
玄米には白米よりもビタミン、ミネラル、
食物繊維といった栄養素が豊富に含まれています。
【白米】
玄米は糠層(果皮、種皮、糊粉層)に包まれており、この糠層と胚芽を取り除くことを
精米と言います。
そしてこの精米されたお米を「白米」と言います。
お店でよく見かける商品がこのお米です。
【無洗米】
通常の精米機で精米したお米の表面には、
取り切れない糠があり、この糠のことを
「肌糠」と言います。
特殊な方法を使って精米したお米の表面には
肌糠がついておらず、このお米のことを
「無洗米」といいます。
白米は肌糠を取り除くため研ぎ洗いを行いますが、無洗米は研ぎ洗いをせずそのまま炊飯することが出来ます。


果皮(かひ)
種皮(しゅひ)
糊粉層(こふんそう)
糠層
(ぬかそう)
亜湖紛層(あこふんそう)
胚乳
(はいにゅう)
胚芽(はいが)
籾殻(もみがら)
米粒のイメージ図
お茶碗1杯分の値段は?
みなさんはごはん茶碗一杯分の値段を考えたことがあるでしょうか?
スーパーに並んでいるお米をみると、3,000円や4,000円などで売られている為、
高いと感じる方が多くいるかと思います。
しかし、お茶碗一杯あたりで考えると、とても安いことがわかります。
スーパーで5㎏ 4,000円のお米を購入したとします。
お茶碗一杯あたりを約150gと考えたとき、お米は水を吸収する為、炊飯前のお米の
使用量は約70gです。(炊飯後は炊飯前の2~2.3倍ほど膨らみます)
その場合、1g=0.8円となり、70g×0.8円で一杯あたり56円になります。
大盛りの200gで考えたとしても、炊飯前のお米の使用量は約90g、90g×0.8円で、
一杯あたり72円となります。
改めてごはん一杯分の値段がわかるとスーパーで数千円で売っているお米を見ても
少し考え方が変わるかなと思います。
食べ盛りのお子さんにお腹いっぱいになるまでたくさん食べさせてください!
【参考】
お米1合・・・150g
お米1合炊飯後・・・約300~350g(2~2.3倍に膨張)
パックごはん・・・150g、200g、300g等
お米の栄養について

①デンプン 約77.6%(内アミロペクチン約80%、アミロース約20%)
②水分 約14.9%
③タンパク質 約6.1%(含有量の多いお米は食味が劣る傾向)
④脂質 約0.9%(脂肪酸とグリセリンに分解、古米化の原因)
⑤その他 約0.4%(灰分・無機質・ビタミン)
エネルギー 342kcal
【米(精白米・うるち米)の栄養成分】
参考資料:日本食品標準成分表2023年版(八訂)
【粘りの正体】
お米の粘りはお米の約77%を占める「デンプン」で決まります。このデンプンにはアミロースとアミロペクチンの2種類あり、デンプンのアミロースの割合が少ないと粘りが強いお米になり、逆にアミロースの割合が多いと粘りが少ないお米になります。具体的には、粘りがとても強いもち米のデンプンは、全てアミロペクチンからなりアミロースの割合は0%です。一方で日本の一般的なうるち米のデンプンは、アミロースが17~23%含まれています。
※お米の豆知識は随時更新致します。